薬学部が、有機化学が大事だというのは、共通認識なので、化学はまあ出来るとして、実は薬学部の学習は、生物が非常に大きな割合を占めるのを理解している一般の人は少ないと思います。
留年する人の多くは実は、化学というよりも、生物が苦手で留年している人が多いのが現実です。
なぜ留年する人が増加しているのか、そのメカニズムをお話ししましょう。
〇薬学部に入学する人は、まずは化学はしているとしましょう(偏差値50以下の大学には、化学も怪しい大学も多々ありますが、ここでは一般的な話をします。)
〇大学入試の時に、化学を選択しているために、化学は勉強してきているとします。
〇物理の方が、入学しやすいため、生物の知識が全くない方が、薬学部には多々います。
〇高校知識で、生物を履修していると、留年するリスクは下がります。
〇しかし、絶対に高校の生物を再履修しないといけないか、というとそういうわけではありません。
〇大学の授業の、「分子生物学」か「生化学」を徹底的に理解すれば、生物のメカニズムの理解ができます。
もし高校の生物の知識もないAND「分子生物学」か「生化学」の知識がないとしたら、致命的です。
もし両方の知識がないとしたら、→×薬理→×免疫学→×代謝となります。さらには→×衛生も派生科目として、理解できず、苦しむことになります。
例えば薬理で、「薬の名前をグルーピングして覚える」としても、作用機序つまり、「どこに作用して、どういう反応経路をたどって、疾病にきくのか?」
というプロセスが分からなくなるのです。
「薬理の授業を受けて、免疫反応の話を聴いたとしても、用語が分からないから、内容が理解できないマイナスのサイクルにはまり込んでしまいます。